海浜鉄道日誌

湊線ロックバス 初年度ノウハウ蓄積あり

今年初めて運行した湊線ロックバス。

告知が7月に入ってから、と準備が遅れて出足を不安視していましたが、結果は1日片道平均120人ほどのご利用となりました。

どうにかバス代は出たな、という数微妙な値です。

が、収入はともかく、来年へ向けてのノウハウの蓄積は大きいものがありました。

第一点。わずかな告知期間でこれだけの集客ができたこと。来年は、チケット販売開始前に告知を行い、合わせて沿線の宿泊施設にも誘客のお願いをすれば、かなりの送客が見込めそうです。実際、勝田駅や海浜公園でご案内していると多くの方が「え?そんな便利なものが?」と驚かれます。また、大洗地区にご宿泊の場合、これまでは大洗鹿島線→常磐線→路線バスでの会場入りが通常でしたが、費用的にも時間的にもお客さまの負担が軽くなり喜んでいただけそうです。

第二点。潜在需要が予想以上にに大きそうなこと。「お目当てのアーティストのステージに間に合うように〇〇時までに会場に入りたい」「帰りは〇〇時の特急を予約しているのでどうしてもその時間までに勝田駅に行きたい」といったお客さまについては、湊線ほど信頼できる手段はありません。「どうしても最終の特急ときわに乗らないと、東京から夜行バスで帰れない」というお客さまには、本当に泣かれんばかりに喜んでいただきました。また、タクシーの順番待ちが1時間を超えるような状況では、安価で安心のロックバス&湊線へ切り替えていただくお客さまもかなりの数に。

第三点。輸送ピーク時のバイパス機能として存在価値あり。朝の会場への流れはものすごものがあります。普通・特急問わず勝田駅に列車が到着するとあっという間にコンコースはいっぱい、とてもじゃないけれどそこでロックバスの誘客などできる状況ではありません。女性のトイレなどは入口から階段の下のホームまで列が伸びるほどです。試しに一人の女性が列の最後に並び、用を済ませ、改札を出て路線バスの行列並んで、実際に乗車したバスが動き出すまでの時間を測ったところ、トイレから出るまで40分、そこから実際にバスに乗るまでさらに40分、結局列車を降りてから1時間30分程を要した、とのこと。湊線ロックバスなら、トイレの待ち時間だけでほぼ会場に到着できる計算です。これも有望。

この他にも、実際のご案内方法や電話予約の受け答えなど改善点もいくつか。

来年は、より良いサービスをご提供できそうです。

目指すはご利用5倍増。