海浜鉄道日誌

23年度決算 いろいろ

 既に報道されているとおり、ひたちなか海浜鉄道株式会社の平成23年度決算がまとまり、5月28日の株主総会で承認されました。合わせてこれから1年の役員体制も。私も引き続き1年間任に就くこととなりました。よろしくお願いいたします。

 さて、決算。22年度の震災で被った被害に対し23年度に国からの補助が確定したため、最終損益は22年度が1億を超える損失、逆に23年度が1億を超える黒字となりました。単年度決算は確かに黒字ですので「開業以来初めての黒字」といったニュアンスで好意的に取り上げていただいたメディアもありました。

 が、実態は甘えている状況ではありません。累積欠損は900万円強、輸送人員は震災の影響で開業以来初めて70万人を割り込みました。単年度の経常損失も3千万円強。ローカル線再建が振り出しに戻った感じですね。

 かといって、悲観ばかりしている状態でもないようです。経常損失については、営業収入の落ち込みに加え代行バス代や復旧関連経費も計上された上で21年度を下回っており、震災という特別要因を除けば着実に改善してきています。輸送人員も震災前の9割以上に回復してきています。また、ツアーの誘致や沿線観光地との連携も着実に効果を上げています。

 このまま地道な努力を続ければ、収支均衡もおぼろげに見えてくる状況といえるでしょうか。

 「がんばればどうにかなる」。いい意味でのプレッシャーを感じています。