海浜鉄道日誌

結果論みたいですが 運転資金の話

コロナ禍で、全国の鉄道事業者が苦境に立たされています。

ひたちなか海浜鉄道も例外でなく、7月までの旅客運輸収入が50%を切る状況。

そんな状況下にあって「他社に比べて、(ひたちなか海浜鉄道は)結構のんびりした感じがするんですが。」との声をいただきました。

実際、どうなんでしょう。

ひたちなか海浜鉄道は、12年前に一切お金のない状況でスタートしました。

「え、資本金は?」

茨城交通からの出資は現物(鉄道施設)、市からの出資はそれでも足りない資産の取得などに使われました。

その後、8年間はひたちなか市と茨城県から修繕費の一部補填を受けるとともに、不急の設備投資を抑え、合わせて営業体制の強化を進め手許資金の確保に努めてきました。

その結果、昨年度末には資本金にはまだ及ばないものの1億6千万円ほどの現金・預金を積み上げることができました。

本年度、旅客運輸収入が50%減少しても、減収額は約1億。

新たに大きなアクシデントがない限り、そして出費の見直しを行えば、2年までは資金繰りができる状況です。

(この点においては、こうした事態に直面しての結果論のようですが、行政と民間が協力する第3セクター企業の強みを実感しています。)

このように、業務を見直し営業体制を整える時間的余裕は、決して多くはないですが、ある状況です。

社では、この時間を活用し、しっかりとアフターコロナを意識した経営基盤を構築したいと考えています。

これまで以上に、経営面などで皆さまからお知恵をいただいたり、お手伝いいただいたりすることが多くなるかと思います。

変わらぬご協力、よろしく願いいたします。