海浜鉄道日誌

ローカル鉄道・地域づくり大学東京講座 成果(ものすごく)大

9日、早稲田のローカル鉄道・地域づくり大学東京講座Vol.3開催。

日本政界の地域鉄道再生第1人者であり、直面する近江鉄道再生問題に県のトップとして辣腕をふるう三日月滋賀県知事。

企業再建の立場から、全国の地域交通の再生に次々に成果を上げている株式会社みちのりホールディングス松本CEO。

斬新なアイデアで経営破綻した高松琴平電気鉄道を再生させた真鍋社長。

お名前を並べるだけで身震いしそうなパネラーにお越しいただき、とてもここではまとめ切れない濃密な内容の講座となりました。

一例だけ上げておくと…

大学の提起する「企業採算だけで地域鉄道の存在価値を決めていいのか」というテーマ。

これに対し、企業採算は重要であるというニュアンスのお話が出つつも、企業再生を業とする立場(と私は捉えています)の松本CEOから「それだけではない鉄道ならではの”センチメンタルバリュー”の存在」が示されたり。

さらに私から当初のテーマを覆すように「黒字を目指して事業を展開してきた。」(が、その上で上記テーマに行きついた。)

では、その黒字の捉え方は?

「湊線は、運行費用については固定資産税支払分の補助のみを受けている。」

「ちょっと複雑な感じだが、宇都宮ライトレールは公設民営であり運営費のみで採算を考えている。こういう考え方を適用するとかなりの鉄道は黒字。」

こういうやりとりをするうちに、普段から感じている「本当の黒字の基準ってなんなんだろう」いう疑問が頭の中に浮かんできます。

こういったテーマがいくつか出てきて、それぞれ掘り下げるとどこまでも深くなり、時間制限がなければ、何日かかってもお話が終わらなかったような…。

とにかく成果(ものすごく)大。

重たいけれど大きなお土産をいただいた気分です。