海浜鉄道日誌

地域再生と鉄道

24日、交通協力会のお招きでシンポジウムに参加しました。

テーマは「地域再生と鉄道-地方都市の活性化に向けて」。

事業者の立場から交通政策基本法についてお話を、ということで関西大学の宇都宮浄人先生を座長に、ビジネスコンサルタントのヴァンソン藤井由美さん、富山市の神田副市長、熊本電鉄の中島社長、JR西日本の二階堂常務執行役員といった錚々たるメンバーがそれぞれの立場からお話を展開しました。

ヴァンソン藤井由美さんからは、自動車依存度が日本並みに高くても公共交通とまちがちゃんと活性化している状況、神田副市長からは富山市のコンパクトシティ構想が着実に実績を上げている現況、中島社長からはひたちなか海浜鉄道がこれまで行ってきた活性化策とリンクする施策を早い段階から導入し輸送人員が増加けいこうを維持していること、また熊本市電との接続も検討が続けられていること、二階堂常務からは交通政策基本法は諸刃の剣であり採算の取れない赤字の大きなローカル線の維持も求められかねず懸念していること、などの発言がありました。

詳細や感想は長くなるのでここでは触れませんが、とにかく勉強になりました。

とくに、ひたちなか海浜鉄道が行ってきた活性化策がすでに遠く九州の地で着実に効果を上げていること(ビア列車、増発、最終便の繰下げ、通学定期券に対するオプション等)など、このシンポで初めて知りました。自分たちが井の中の蛙だったんだなあ、と反省することしきりです。

また、JR西日本も富山ライトレールも熊本電鉄も湊線と同じように平成20年度以降輸送人員が増加傾向にあることも新鮮な驚きです。ちゃんとがんばるところはきちんと結果が出ているんですね。湊線が特例ではないようです。

こうした事例をまとめていくのもローカル鉄道・地域づくり大学の重要テーマなような。まだまだがんばらないといけませんね。